近年高齢化や少子化などいろいろな事情があって、お墓を持てない人や、お墓はあるもののお墓参りに行けないという人が多くいます。お墓が遠方にありお墓参りが難しい、独身で子供がいない、残された子孫に迷惑をかけたくないなどその事情は様々です。そのような人に代わって、お寺が責任を持って永代に渡って供養と管理をしてくれるのが永代供養墓です。一般のお墓との違いはいくつかあります。
まず墓石代がかからなかったり、墓地使用料が割安になるなど、費用の面で一般のお墓に比べて安いこと。納骨方法などによって変わってきますが、一式料金で30万から50万くらいが相場と言われています。お墓を建てようと思うと、墓石を購入するだけでも100万以上するので、価格的にはずいぶん安いといえます。一式料金を一度払えば、その後の管理費、お布施、寄付金などは基本的にかかりません。
生前申込みの場合は、年会費などを支払う規定になっているお寺もあります。永代供養墓は、過去の宗旨宗派は問われません。他の人と同じお墓、または同じ納骨室に安置されるので、宗旨宗派にこだわる必要はないのです。最近では他人と同じ永代供養墓は納骨後、お寺が責任を持って管理してくれます。
供養の方法はお寺によって違いますが、毎年の春彼岸、お盆、秋彼岸に合同供養を行うところもあれば、年に1回だけのところもあります。中には毎月供養してくれたり、回忌供養をしてくれるお寺もあります。墓を代々受け継ぐという慣習も薄れつつある現代、社会のニーズに対応して増えてきているのが永代供養なのです。
